心のとびら

先生から伝えたい言葉

生徒の皆さんの心に留めておいて欲しいことを先生が交代で話をします。

 皆さんは、肉じゃがを作りたいのだけど作り方を忘れてしまったという時、どうしますか?「インターネットで調べる」と考えた人が多いと思います。

 私が学生の頃は、肉じゃがの作り方が分からなければ、分かりそうな人に聞いてメモを取るか、味の記憶をたどりながら作って見るか、料理本を買い、その中から肉じゃがのページを開いて作りかたを調べる。というのが基本でした。

 現在は、インターネットを利用しやすい環境が整っているので。「肉じゃがを作りたい」と思った3秒後には、【肉じゃが 作り方】と検索することができます。肉じゃがの作り方を知っていても、思い出すよりも早く、正確にネットの世界が答えをくれます。さらには、文章を読解しなくても、作り方動画を見るだけで簡単に理解することもできます。手間がかからなくて、便利な世界になったのは、大変うれしいことで、私もインターネットを利用することで、生活が豊かになったな。と感じます。しかし、少し考えたらわかるようなことや、自分で考えなければならないこともインターネットや他人に頼ってしまう習慣が身に付いてしまっていないか不安になります。

例えば、【友達との仲直りのしかた】【女子が喜ぶプレゼントランキング】などと検索したことはありませんか?または、自分で考えもせずに他人にアドバイスを求めたことはありませんか?人間関係や進路に関する事柄についても、ネットや他人が答えをくれることがあります。でも、それって少し、寂しいな。と、私は思います。

 友達と喧嘩をして悩んだとき、何がだめだったのか、どのように行動したら仲直りできるか「考える。」あの子の誕生日にはどんなものを用意すれば喜んでくれるのか「考える。」ということが大切で、どんな言葉より、物より、私のことを考えてくれていた。と思えることの方がうれしいと、私は感じます。

 人生は失敗の連続です。今までのみなさんの学校生活を振り返ってみても、失敗して悩んだ経験があると思います。でも、その失敗のあと、考えて、考えて、自分なりの答えを出して、解決はしなくても、「これからどうするべきか」を考えつくすことができているなら、人間としての味が深まってきているはずです。

 大切なのは、自分の頭で考えることです。自分の気持ち、相手の気持ち、今置かれている現状を考えて、行動してみることです。今自分は何をするべきか。どう行動したら相手が喜ぶだろうか。うまくいくだろうか。と考えることが大切です。自分で考えずに相手の意見ばかりに左右され、相手に判断してもらう人の責任はだれがとるのでしょうか。結局自分が責任を取らなければならないのなら、自分で考えて行動してみましょう。失敗してもいいです。失敗の経験が心の成長につながります。
 今、自分が何をするべきか自分で考えましょう。