聖和ニュース     2017.08.18

 さる8月9日から10日にかけ実施された、本年度で7回目を迎えた巡礼に関してご報告いたします。

 今年度は中学生3名、高校生4名と職員の計10名で長崎市内、島原・天草を巡り、先人たちの苦難に思いを馳せ学ぶ慰霊の旅となりました。

 初日は追悼式を終えた生徒たちがピロティで結団式を行い、長崎駅近くの西坂の丘にある26聖人殉教の碑と、隣接する記念館を見学しました。晩年の豊臣秀吉による弾圧の最たるもので、諸外国への見せしめの意味合いを込めた処刑、殉教の現場です。その後、宿泊先となる長崎カトリックセンターにチェックインし、身支度を整え浦上天主堂での平和祈願祭に臨みました。学院ミサ以外のミサに与る生徒もおり緊張した面持ちでしたが、高見大司教様をはじめとして国内外から多くの司教様も参列され、荘厳な雰囲気の中にも、式次第のアナウンスを子どもたちが担当するなど時折柔らかな空気の流れるミサとなりました。

 翌日は雨模様の中、南島原へ移動し、島原・天草一揆の舞台となった史跡である原城跡を訪れました。幸いにも到着直前に雨は上がり蒸し暑さの中でしたが、4万人近くが犠牲となった激戦の背景と、その後の島原地域の復興について生徒は熱心に説明を聴いていました。堅固な石垣を残していた原城に立てこもった一揆勢は幕府軍を大いに苦しめ、総攻撃後に生き残っていた一揆方の女性や子どもたちは助命も叶わず空濠と呼ばれる窪地に生き埋めにされたということです。フェリーに乗り換え熊本県天草に渡った私たちは、最後の目的地である天草キリシタン館を見学しました。原城攻防戦を描いた「島原陣図屏風」や「天草四郎陣中図」など貴重な資史料が目白押しで、受難の歴史だけではなく受容の歴史も丁寧に追える展示が印象的でした。

 帰途、立ち寄った大村湾サービスエリアで解団式を行いました。巡礼中に事故や体調不良者もなく天候にも恵まれた巡礼となりました。信者にとってもそうでない人にとっても長崎には島嶼も含め重厚な歴史が確かに息づいていることを再認識する旅にもなりました。高齢化による被爆(体験)の語り部の担い手不足が叫ばれて久しいですが、72年前と380年前の悲劇や受難を先ず知ることから始めようとする生徒が一人でも増えてくれることを祈ります。

(文責:宗教部顧問)

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