Always keep the faith(いつまでも信頼を)~H31.2.26(朝の話)~
2019.02.27     A.O

卒業式を2日後に控えた今、卒業生である、高校3年生、中学3年生のみなさんはどんな気持ちですか。この聖和女子学院にはたくさんの思い出があるかと思います。今日は私が高校を卒業したときの一番心に残っていることをお話したいと思います。

 それは友達との出会いです。私は、心から信頼できる友達と出会い、苦しいときも楽しいときもいつも一緒でした。ある日その友達から、彼女自身が読んでいた本の内容について話を切り出されました。

ナイアガラの滝を、命綱なしで綱渡りする達人のお話です。
事前に載った新聞広告を見て5000人の人が集まり、綱渡りの達人は観客にこう言います。
「わたしが無事に渡れると信じる人はいますか」
観客は拍手で彼が渡れるということを示し、彼はそれをやり遂げます。

もどってきた彼は、次にこう聞きます。
「私が手押し一輪車で渡れると信じる人はいますか」
観客は、またも拍手で応援します。そして彼はやり遂げます。

彼はまた戻ってきてこう聞きます。
「私が誰かを背負って渡れると信じる人はいますか」
観客はさらに大きな拍手で信じていることを示します。

そこで彼は聞くのです。
「誰かわたしの背中に乗る人はいますか」
この質問に誰一人拍手を送る人はいませんでした。

しかし彼の親友が背中に乗ると言います、そして彼は無事にナイアガラを渡り、その親友はおんぶされてナイアガラを渡った初めての人となりました。

この話を終えた友達は、わたしにこう聞きました。
「わたしが綱渡りするって言ったら、私の背中に乗る?」わたしはこのとき、彼女に何と答えたと思いますか。

私の頭の中で出た答えは「乗らない」でした。これは乗ることが嫌だったわけではなく、そんな危険な状況にチャレンジしようとする友達を止めるつもりでの言葉でした。
とりあえず、私が「乗らないよ」と返事をしようとした寸前で、彼女は言いました。
「私だったら絶対乗るよ」私はその一瞬にして、彼女に「私も乗るに決まってるじゃん」とウソをつきました。そのときの友達の表情はとても嬉しそうでした。私も笑っていましたが心の中は複雑でした。彼女の顔を見て、背中に乗る、乗らない、の話ではなく、わたしがたとえどんな難しい状況にいても、どんな決断をしたとしても、絶対に信じるよ、という彼女の思いが伝わってきたからです。
 わたしが考えた、乗らない、という選択が間違っていたとは思いません。しかし、彼女の言葉を聞いて、私だって即座に「もちろん、乗るよ」と答えたかったのです。私だっていつだって彼女のことを信じていたはずだからです。

 あれからもう7年が経ちますが今でもその友達とは親友です。それでもあの時「乗るよ」、と一言(ひとこと)言えなかった自分に、今もずっと後悔しています。そのかわり自分の中でこの7年間彼女がどんな選択をしても絶対に信じて応援しよう、と思い続けてきました。
 一番近くにいましたから、たくさんケンカもしました。たくさん泣きました。でも彼女ことが大好きです。
 その友達は現在韓国の大学にいます。この春卒業です。この数年会えることは少なかったけれど行動力のある彼女なら絶対に大丈夫だと信じてきました。無事に卒業できることに私も心から祝福しています。

 皆さん、学校は勉強したり、部活をしたり様々な経験をする場所です。そこにはいつでも、そばに友達がいるはずです。大事にしてください。時間をかけてください。そしていっぱいケンカもしてください。心から信頼できる人がいるということは自分自身をとても強くしてくれます。たとえ遠くに離れることになったとしても、です。

 みなさんにもかけがえのない友達ができて、そこにこの先ずっと続く信頼が生まれることを願います。

「ファーストマン」~H31.2.20_朝の話~
2019.02.21     A.K

   50年前の1969年7月20日アポロ11号が月面着陸に成功しました。
 ロケット開発の中心にいたのはフォンブラウンという科学者です。第2次世界大戦の終わり頃、ドイツは長距離ミサイルV2の開発に成功しました。ヒトラーの指示でこの技術開発にあたったのが彼だったのです。超音速で飛び、避けようのないこの兵器はドイツからロンドン、ベルギーに向けて4千発ほど発射され、約半分が命中して市民を不安に陥れました。

 戦後、ミサイル工場はソ連、ソビエト連邦と言いその大部分は現在ロシアと呼ばれていますが、そのソ連に押さえられ、彼はアメリカに投降しました。ロケットに関して「ソ連は技術を取り、アメリカは人を取った」と言われたそうです。
 その結果、1957年、ソ連が世界初の人工衛星を打ち上げ、アメリカを驚かせました。スプートニクショックと言います。さらに61年、ガガーリンが人類で初めて宇宙を飛んで戻ってきました。彼の「地球は青かった」という言葉は有名です。

 アメリカとソ連が対立していた時代、宇宙開発での巻き返しを図ったケネディ大統領が「この10年が終わらないうちに、人間を月に着陸させ、安全に帰還させる。」と宣言して、アポロ計画が始まりました。そして、フォンブラウンを中心としたチームが多くの苦難を乗り越え、60年代最後の年、人類は月に到達したのです。

 この瞬間は日本にもテレビ中継され、世界では4億人の人が見たと言われています。
 最初に月面に降り立ったアームストロング船長の言葉「小さな一歩、大きな飛躍」は、大きな写真入りで翌日の新聞一面を飾りました。

 このアームストロング船長を主人公にした映画「ファーストマン」が公開中です。これを見ると「月に行く」ということがどれほど命がけの危険な計画であったか改めて分かります。心配する家族に彼は「仕事だ」と言って出かけるのです。後に彼は成功の可能性は五分五分と思っていたと語っているそうです。
 五分五分の可能性を成功に導いたのは、地上からバックアップするスタッフ、様々なケースを想定した厳しい訓練、そして絶対に成し遂げるという思いの強さだったのではないでしょうか。

 国公立大学2次試験まであと5日となりました。ABCDそれぞれに判定を背負っての挑戦となりますが、判定を合格に変える力となるのは、支えてくれる周囲の人、周到な準備、そして何より受験生ひとり一人の思いの強さです。最高の準備をして平成最後の国公立大合格を勝ち取ってください。

出逢いを大切に…H31.1.29朝の話
2019.01.30     職員

おはようございます。家庭科のSです。
聖和女子学院に導かれ38年。
多くの先生方、生徒、保護者の皆さんとの出会いがありました。
クラス担任をどれくらいしたのか、数えてみました。こんな時クラス写真が役に立ちます。
高校1年担任が11回、高校2年、3年続けて持ち上がり担任が6回、高校2年のみ担任が1回、高校3年のみ担任が3回、中学2年、3年続けて持ち上がり担任が1回、
合計29回やってました。

一番人数の多いクラスが昭和60年の51名、一番人数の少ないクラスは平成28年、29年の13名です。
担任として一貫して行ってきたことは、生徒一人一人の誕生日にメッセージカードをプレゼントしたことです。

担任したクラスの生徒さんのことは、名前は忘れても顔は忘れません。
何事もなく上手くいったクラスなんてありません。
大変なこともありました…。
もちろん いい思い出がたくさんあります。

長年高校の担任から中学の担任をしたときは、初めてで戸惑うことばかりでしたが、中学生の発達段階として女の子からグッと大人の女性になっていく成長を感じたり、総合学習で取り組んだ食育講演や弁当作り、商品開発などの食育活動は、家庭科教員として勉強になり、貴重な体験が出来ました。

高校では、何といっても高3担任として生徒の人生の岐路に立ち合うことは、教員としての醍醐味です。生徒一人一人の進路にたずさわり、卒業式を迎え、送り出す喜びは何度経験してもいいものです。

皆さんには、担任の先生との出会い、クラスメートとの出会いを大切にして欲しい。
残り少ない今のクラスでの貴重な日々を、いっぱい勉強し、いっぱいしゃべって、喧嘩したり笑ったり楽しく過ごして欲しいと思います。
そして、皆さんのために日々奮闘している担任の先生に感謝してください。いろいろあったけどいいクラスだったと言えるような締めくくりにしてくださいネ。

「あるヒーローが教えてくれたこと」~朝の話:H30.12.19(水)~  T.O
2018.12.19     職員

 さかのぼること、約4か月前、暑かった8月の広島。私は『やなせたかし展』という企画展を観に、美術館へ足を運びました。やなせたかし、ご存知ですか?『それいけ!アンパンマン』の生みの親です。『てのひらを太陽に』、という歌の作詞をされていることでも有名ですね。


 


 


 兵隊として、ご自身も第二次世界大戦を経験され、大切な弟を戦争で失っています。そして、深刻な食糧不足も目の当たりにしていて、インタビューでは、「『正義の味方』だったら、まず、食べさせること。飢えを助ける。究極の正義とは飢えている人に食べ物を与えることである」と答えています。


 


 


 94歳で亡くなるまで、多忙な日々を過ごしながら、90歳を超えても、毎朝6時には起き、6時半のテレビを観ながら、軽い体操として40回の腕立て伏せを続けていたそうです。ちなみに2009年には、1768、という最もキャラクターの多いアニメとして、『アンパンマン』はギネス記録にも認定されています。こどもたちや社会、世界に夢や元気を『与える』人は、人一倍健康に気を配り、体力を大切にしていたことが分かります。展覧会ではやなせさんの平和や愛に対するこだわり、弱い人間、弱い自分、人生で必ず訪れる苦しみ、矛盾、別れに対してどう向き合うべきか、そんな問題意識を作品でどう表現しようとしたのかを学ぶことができました。


 


 さて、仮面ライダーやウルトラマン、プリキュア、なんとかレンジャー、スパイダーマンなど、世界は正義の味方だらけです。そんなヒーロー、ヒロインたちと、アンパンマンとの決定的な違いは何でしょうか?


 


 


 ヒントは、「僕の顔をお食べよ」。そうです、単純に敵を倒すだけではなく、助けた相手に自分の顔を惜しげもなく『与える』、というところ。もう1つ、完全無敵に近いヒーローが多い中、アンパンマンは相手からの攻撃で体中にカビが生えたり、水に濡れてしまえばめちゃくちゃ弱くなり、ピンチを迎えてしまう、という意外な弱さを持っているところ。もちろん、いざという時はむちゃくちゃ強い、そんなギャップこそ、この空飛ぶ、災害対策保存食ヒーローが特別に愛されている理由かも知れません。


 


 


 1988年10月にアニメ放送が開始された『それいけ!アンパンマン』は、2018年、ちょうど30周年を迎えています。30周年公式サイトのトップページでは、笑顔のアンパンマンとバイキンマンのツーショットを見ることができます。


 


 


 この歳になって、『アンパンマン』を時々改めて見ていたら、気付くこと。主人公はもちろん、作品全体を通して、キャラクターたちがそれぞれ『挨拶』や『礼儀』を大事に、当たり前にしていることです。これも他のヒーロー作品とは違うところでしょうか。「こんにちは、行ってきます、お帰り、ありがとう」の挨拶が、アンパンマンワールドでは当たり前に交わされ、戦う前には「やめるんだ!!バイキンマン!」と声を掛け、アンパンチで吹っ飛ばされていくバイキンマンでさえ、何と毎回「バイバイキーン」とお別れの挨拶を残しています。ひねくれもののバイキンマンは、たまに女性や子供キャラが登場すると、乱暴な言葉遣いをしながらも、律義にそのキャラをフォローしたり、方法や手順を教えたり、最後まで行動を共にしてくれたり、マメな一面もあって、憎めないなぁと思います。作者のやなせさんは、「菌がこの世から消えない限り、バイキンマンとアンパンマンは永遠に戦い続ける」とおっしゃったそうです。パンを作るためには、イースト菌が不可欠なので、この言葉は心に残りました。


 


 


 やなせさん、アンパンマン、バイキンマン、共通しているのは元気の塊だったこと。「元気ですか?元気があれば何でも出来る!」とは、あるプロレスラーの決め台詞ですが、寒さや病気、テストなんかに負けないで、しっかり食べて声出して、苦しむ人と、ともに苦しんで、喜ぶ人と、ともに喜んでください。そのために、頭も含めた体力づくりをちょっとずつ年末年始に行ってみてください。


 


 


 担当は、しょくぱんマンに似ているね、とよく言われる一年生副担任、Oでした。今朝はこれで終わります。


「万全の準備をしていますか?」~H30.10.17:朝の話~
2018.10.17     K.K

おはようございます。
みなさんは今、何か目標を立てていますか?また、その目標達成に向けて努力をしていますか?
目標を達成するためには、そこにたどり着くまでの過程が大切になってきます。
目標とするものは、「試合で成績を残す」や、「志望校に合格する」など様々だと思います。その目標のために、どれだけ万全の準備ができたかが大切なのです。

 私が尊敬している方の一人に、サッカー日本代表にも選ばれていた、長谷部誠さんという方がいます。その方は、試合の日までにさまざまな準備を行っています。長谷部さんが書かれた「心を整える」という本の中から、1つ例を挙げてみると、「一日一回、深呼吸をして、必ず心を鎮める時間をつくること」があります。
 具体的に何をするかというと、「自分の部屋の電気をつけたままにして、ベットに横になる。音楽もテレビも消す。そして、天井を見つめるようにして、息を整えながら全身の力を抜いていく。」ということを行います。ここで大切なことは、緊張や不安からわき起こる、様々な感情で騒がしくなっている心を少しずつ鎮めることです。この習慣のおかげで、「どんなに葛藤を抱えても、翌朝には平常心で部屋を出ていくことができた」と書かれてありました。
 私はこの本を読んで、プロのサッカー選手が、「試合に勝つ」という目標のために、サッカーの練習以外にも、様々な取り組みをし、「万全の準備」をしていることに、感銘をうけたことを今でも覚えています。

 では、みなさんは、長谷部さんのように自分の目標に対して「万全の準備」をしていますか?きついから、やりたくないからといって投げだしてはいませんか?誰も気づいていないからと思って、手を抜いてはいませんか?たしかに、周囲の人に手を抜いたことは気づかれていないかもしれません。しかし、たった一人だけ、手を抜いたことに気づいている人がいます。それは「自分自身」です。
「自分自身」に嘘をつき、ごまかすことは、「自分自身」を傷つけることになります。
一番近くで見ている、「自分自身」に胸を張れるような行動を、一日一日、積み重ねていき、目標達成に結び付けてほしいと思います。