心のとびら
先生から伝えたい言葉
生徒の皆さんの心に留めておいて欲しいことを先生が交代で話をします。
おはようございます。
10月1日から全国の緊急事態宣言が解除されます。
去年の今頃は、まだまだ前に進めず、やむを得ず中止、諦めることが多かったと思います。
コーラス部はコンクールもすべて中止、3年生と演奏する場はなく、演奏できたのは校内のクリスマス会、予餞会だけでした。でも今年は、音楽会もコンクールも開催され、できる限りやる方向でとみんなの気持ちが前に向いていると感じます。
先日行われた学院祭でも、文化部の発表、有志のみなさんのステージを近くで見ていて、楽しそうに生き生きしている姿に感動し、またクラスで作成した映像は、みなさんの今の楽しいがいっぱい詰まった笑顔溢れる動画ばかりで、心が厚くなりました。
そして10月には「聖和音楽のつどい」も行われます。
みなさんの声がアルカスに響きあうことを今から楽しみにしています。
最近、心が動いた曲がありました。
コロナ禍に書かれた ラッドウィンプスさんの 「ココロノナカ」という曲です。
“なんでもない日々が、なんの気なく過ぎる
なんてことない僕が あくせくと生きてく
あの日が来るまでは その時が来るまで
楽しみを何百個と 書きためておくとしよう
それをパンパンに詰めて 抱きしめてよう”
この曲を聴いてから、私もやりたいこと、叶えたいことを書いています。不思議と書き出すだけでワクワクし今を頑張ろうと思います。
まだまだマスク生活は続き、慎重に過ごさないといけません。みなさんの今を大切にやりたいこと、叶えたいことを書いてみませんか。何気ない毎日がちょっと変わるかもしれません。
担当は、高校音楽科、2A副担任のTでした。
今朝の話はこれで終わります。
朝晩は涼しくなってきましたが、それもそのはず、今日は9月15日です。
あと3か月半で2021年も終わります。
歳をとると、一年があっという間に感じるといいます。0歳から20歳までに感じる時間の長さと、21歳から80歳までに感じる時間の長さは同じだといいます。
これをジャネーの法則というそうです。
私たちの感じる一年は年々短くなっていきます。
貴重な時間を、あなたは何に使いますか?
私は、私が正しいと思ったことに使いたいなと思います。
私にとってプラスになることに使いたいなと思います。
みなさんは、今日一日をどう過ごしますか?
東京オリンピックの開会式が予定されていた昨年7月24日、東京のコロナ新規感染者が初めて300人を超え、小池都知事が「みなさんの協力で止めていかないと幾何級数的に増えていく」と発言したことがテレビで紹介されました。
この言葉にコメンテーターの長嶋一茂が「勉強したことないんで、どういう意味だかよく分からない。」と噛みつきました。
「幾何級数的に増える」とは、2倍、2倍、2倍ととんでもなく増えていく様子を表した言葉で、「幾何級数」は英語geometric-seriesの直訳です。幾何とは図形のことですが、2倍、2倍と掛けていくのがなぜ図形に繋がるのでしょうか。
昔、計算の表す意味は重要でした。自然数がものの個数を表すのに対し、実数はものの長さを表すもので、長さを掛け合わせて求まるのは面積や体積しかありません。これが、かけ算=面積=図形 と繋がったものと思われます。
かけ算=面積、と考えると困ったことが起こります。私たちが普通に計算している
3x+5 という計算でも、3xは面積、5は長さとなり、面積と長さを足すことに意味がなくなるからです。
この問題を解決したのが、有名な哲学者デカルトでした。彼はかけ算の答えもまた長さと考えられることを示して3x+5を意味のあるものにしたのです。4千年の数学の歴史の中でわずか400年前のことでした。
今私たちが座標やグラフを用いて様々な変化をイメージできるのはデカルトのおかげです。学校で学んでいることは、すべて人類が長い年月をかけてたどり着いた苦労の成果なのです。勉強しないともったいないと思いませんか。