心のとびら

先生から伝えたい言葉

生徒の皆さんの心に留めておいて欲しいことを先生が交代で話をします。

おはようございます。
今日は、私が忘れられない言葉についてお話をします。

「大浦君、人を見るときにはその人の行動を見なさい。」
私が尊敬する先生が、私が教師になったときに、私への戒めとして最初に教えてくださった言葉です。
そう言っていくつか具体的に例をあげて説明してくれたのを思い出します
●理屈だけ言って、自分は何にもしない人は、口先だけの評論家
●自分のことを棚に上げ、他人の文句だけ言っている人は、協調性に欠けた人
●一つのことができて世界を征服したような顔をして自慢する人は、教養がない人
●人に意見されることを嫌い、だからといって何にもできない人は、変なプライドだけで生きている迷惑な人
…そのときのメモを見るたびに、先生は私に何をおっしゃりたかったのかと考えつつ、今でも背筋が伸びて、自分のことを反省します。

人は誰でも自分のことが見えているようでよく分かっていません。いや、本当は分かっているんだけれども、気づかぬふりをしたり、あるいは、それが自分だからと開き直って過ごしているのかもしれません。
みなさんはいかがですか? 評論家になっていませんか? 協調性の欠けた人になっていませんか? どうでしょうか?

同時に全く逆のこともメモとして書いていました。
●口数は少ないのに、いつもきちんと仕事ができている人は本当に頭が良い人
●他人の悪口を一切言わずに、物知りで、困ったときに相談できるのは頼れる人
●人の言動を細かく冷静に見ていて、ここぞというときに行動する人は組織になくてはならない人

…30年も前に教えてもらったメモが、今でも当たり前に読めるのは、そのことが真理だからではないでしょうか

京都大徳寺大仙院の尾関宗園(おぜきそうえん)という和尚様の言葉に有名な言葉があります。ずいぶん以前にも、朝の話で紹介もしました。私が聖和に勤務し今の第1パソコン室が設置された頃から、その後ろの白板に書いている言葉です

心は、行動となり、
行動は習癖を生む。
習癖は品性を育て、
品性は運命を決する。

つまり、あなた方一人一人の心の持ちようが、あなたの行動に表れ、それが習慣となって、その習慣的な行動があなたの人となりを示し、それがまさに貴女の運命を決定づけていると教えてくれているのです。
カトリック系の学校としてこれを解釈すれば、神様はあなた方一人ひとりの心の有り様からくる、貴女の行いを見ておられますよ、ということでしょうか。

「大浦君、人を見るときには、その人の行動を見なさい。」
自分の戒めとしての、私の忘れられない言葉です。