心のとびら

先生から伝えたい言葉

生徒の皆さんの心に留めておいて欲しいことを先生が交代で話をします。

突然ですが、みなさんは「青い鳥」というおとぎ話をしっていますか?

2人の兄妹チルチルとミチルが、幸せの象徴である青い鳥をさがしに行くというお話です。

二人は過去の世界や未来の世界で青い鳥を探しますが、最後はもっとも身近な現実の世界に青い鳥を見つけます。

また、このお話から名前をとった「青い鳥症候群」と呼ばれる症状もあります。これは、「もっと自分にはふさわしい仕事があるはずだ」と考えて就職しなかったり、自分がミスをしたときに、反省せず、「これは自分には向いていない」と考えてあきらめることです。

つまり、自分自身や身近なものに目を向けず、幸せは遠くにあるはずだ、と探し続けても本当の幸せは見つからないということです。

実際私も、中学生や高校生の頃は、早く家から出たいと強く思っていました。しかし、留学や大学進学で家を出てみると、家族のありがたさやそばで支えてくれた友達がどんなに大切だったかを思い知りました。

今、みなさんはそれぞれの学年で、将来や進路について考える大事な時期を迎えていると思います。目標を高くもつことはもちろん大切ですが、その前に自分自身を知り、足元を固めることも大事なことです。また、毎日支えてくれる家族やクラスメイト、先生方に感謝の気持ちを表すこともとても大切なことです。

最後に、カール・ブッセの「山のあなた」という詩を紹介して終わります。

 

山のあなた
山のあなたの空遠く 「幸」住むと人のいふ。
噫、われひとと尋めゆきて、 涙さしぐみ、かへりきぬ。
山のあなたになほ遠く 「幸」住むと人のいふ。

みなさんの幸せは、どこにありますか?

(Y.S)