心のとびら

先生から伝えたい言葉

生徒の皆さんの心に留めておいて欲しいことを先生が交代で話をします。

しばらく時間が過ぎてしまいましたが、改めて昨年の11月23日の全校応援、ありがとうございました。
聖和の皆さんの応援の力が歴史を変える勝負の流れを引き寄せてくれました。
そして、春高への募金や支援活動、本当に感謝しています。

 今朝はこの大会の中で、気づいたことの一つをお話ししたいと思います。
担当は バレーボール部顧問、1年A組副担任です。

 今でも、皆さんに「2セットと先取された場面からよく逆転できましたね。」と尋ねられます。 なぜかといえば、バレーボールの技術よりも「諦めなかったこと」でしょうか。 誰が諦めなかったのか。なぜ諦めなかったのか考えます。
 バレーボールで試合に勝つために必要なことは、 ボールを落とさないこと。そして、相手のコートにボールを落とすことです。

 苦しい状態のトスほど、得点のチャンス。私たちが全国を目指しチャレンジしている姿です。 スパイカーの下では、フォローに入る仲間のプレーが、スパーカーに攻める勇気を与えています。ブロックに当たってコートに入ってきても、仲間が落とさない。つなぐ。 それを信じて、高いブロックに向かって、ボールを打ち込みます。

 優勝を決めた15点目の得点も、決して打ちやすいトスではありませんでした。 センターへトスは、苦しい状態でのスパイクとなっていました。それを、しっかりと攻めて得点できた聖和らしいプレーだったと思います。
 こんな場面がたくさんあったこと。これが諦めなかったことなのではないでしょうか。

・私が諦めなかったことは、 5セット目の終盤、聖和のミスで13-13につかれました。相手のサーブからのワンラリー。タイムアウトで流れを切ることを我慢して、選手のプレーを信じ、「任せました」。
 選手がボールを落とさない。逃げずに得点を取りに行く。練習してきた判断と動きを出し切る。選手たちのプレーを信じることを諦めませんでした。
 「もうだめだ」と思い、やめてしまうことは自分だけの決断で行動できます。 諦めることは自分一人でできます。
 しかし、 「諦めないことは自分一人ではできないこと」だと感じました。
繋いでくれる仲間がいること。決めてくれる仲間がいること。応援してくれる仲間がいること。ボールを落とさない。得点を取ることを信じて、支える仲間がいないと、 諦めないことは、負けないこと、勝つことには繋がりません。
 私も自分一人では、諦めないことはできませんでした。 信じられる選手がいなければ、諦めないことが「任せること」にはなりませんでした。
 諦めないことが、試合に勝つとことにつながったのは、信じられる仲間がいたから。 「信じられる仲間がいた」から、「諦めないことができた」のだと気づきます。
 身長の高さではなく、華々しい競技実績や経験ではなく、 信じることができる仲間を作り、諦めないことができるチームであったことが 私たちの強さだったのではないかと思います。
 信じられる仲間づくりは「日々の積み重ね」です。 共に過ごし、練習する時間の中で、いろいろな出来事が起こります。お互いに、何を考え、どう行動しているか。一日一日の付き合い方が信頼を生み、諦めないことができるチームに近づいていくのだと思います。ごく身の回りに、勝負の始まりはあると思います。

 14年ぶりの春高出場の後、私たちは次のチームへと時代を受け継ぎ、新たなスタートを切りました。8日からは全九州選抜大会へ出場します。 これからの仲間と勝負を見つめ、一つ一つ聖和のバレーボールの歴史を作り上げていきます。再び聖和女子学院が全国の舞台で日本一を目指し、戦う姿をお見せできるように頑張っていきます。近いうちに、また、皆さんと決勝戦を楽しみたいですね

今朝はこれで終わります。