今日のつぶやき

みんなでホッとひと息

2019/12/03
たけのこ(その他)から先生へのつぶやき。

今年卒業した者です。大学に入学して半年以上経ちました。
友達に恵まれて楽しい学生生活を送れています。
しかし、講義を受けていく中で本当に自分のやりたい勉強なのかと疑問を持つようになりました。今自分は何に興味があって何がやりたいのか、明確化されていない自分に苛立つことが多くなってきました。そして学科を変える?退学?と考えるまでになりました。両親のことを考えると一人暮らしをさせてもらって高額な学費まで払ってもらっているのに申し訳ないと思うばかりです。周りの友達は自分のやりたいこと、夢に向かって一生懸命頑張っているのに自分はやりたいことも特になくこのままどうなってしまうのかと不安に感じてしまいます。やりたいことが見つかっている人が羨ましいです。どうやったらやりたいことが見つかるのか分かりません。今自分が何を求めているのかも分かりません。とにかく先が見えなくて不安です。

 

たけのこさんへ
「教師になりたかった自分が、さまざまな事情により教育学部ではなく、経済学部に進んだ私の大学一年生の頃を思い出しました。
 周囲には、税理士を目指す人や、公認会計士を目指している人。あるいは、海外に出て起業をしたいと考えている人もいれば、公務員になるために夜間の公務員専門学校に通うダブルスクールの人もいました。
 みんなそれぞれに自分の目標を定めて頑張っている周囲の人たちを見て、いったい自分は何をしているんだろう。経済学に関する勉強のかたわら、教員免許を取るための勉強をしていながら、「どうせ運良く教師になれたとしても、教育学部で学んだ教員にかなうはずないじゃないか…。」と愚痴っぽく悩んでいました。あの頃、教員採用枠は本当に少なく、かなり狭き門でした。教員免許は取っても、『学校の先生になることは無理だな…』と半ば諦め、銀行マンか、一般企業を目指し、そのための力をつけようと心に決め、同時に公務員試験にも挑戦することにしました。決して裕福ではない家庭の事情もあり、就職留年が許される環境ではなかったからです。
 とにかく目の前のことに黙々と頑張っていた結果、公務員採用試験にも合格する一方で、大学から紹介された企業にも内定をいただきました。40年ほど前のその時代に、かなり高い初任給に、ボーナスは10ヵ月分という一流企業に内定したことで、大学卒業までの半年間、私は、海外を飛び回る自分を頭に描いて楽しんでいました。
 4月の入社式を目前にひかえ、大どんでん返しの人生ドラマが待っていたとは、その時の自分は知るよしもなく。
…この話を書き出したら、長くなりすぎますので、この辺で終わりにします。

 たけのこさん、今は早々と結論を出す時ではありません。置かれた場所で、自分の花を咲かせる準備をする時です。自分自身に力をつける時です。勉強だけではなく、いろいろな人との人脈を作る時でもあります。生きる姿が輝いている人を見ることも自分の肥料になります。逆もまた同様です。自分の幹を上へ上へと伸ばすためには、また、自分の枝を広く広く横に広げるためには、下へ下へと深く深く自分の根をのばすことが必要です。
 「人生万事塞翁が馬。」
何が、いつ、どのようなかたちで、自分の人生にチャンスとなって訪れるかわかりません。その時にそのチャンスをつかめる力が自分に備わっていなければ、チャンスは単なる羨望のできごと、はかない夢と消え去ります。
 どうぞ、精一杯悩んでください。そして、悩みながらも自分の置かれた場所で、自分の目の前のことに必死になってみてください。答はすぐには見つかりません。そんなことは、あったりまえです。
そして、それでも誰かに話を聴いてほしい時には、どうぞまたこのコーナーでつぶやいても結構ですし、機会があれば聖和にも遊びに来てください。
待っています。」